助動詞とはどんなもの
助動詞とは、まさしくその字の通り、動詞を助ける言葉です。
ただし、助けるというのは、補助をして動詞に一定の意味をくっ付けるというようなことです。
英語では、助動詞は主語の次に来ますが、意味だけを考えると、日本語の助動詞とは少し違いがあります。
助動詞の意味や語順
助動詞が英文に入ってくる時の語順は、「主語+助動詞+動詞の原形」となります。
◆ will は、基本的には未来を表し「~でしょう、~だろう」の意味で使われます。
He will become a professional tennis player.
彼はプロのテニス選手になるでしょう。
would は、文法的には wil の過去形なのですが、I would like ~、Would you ~ ? Would you like
~ ? などの形で、丁寧な表現をするような場合によく使われる単語です。
I would like a glass of apple juice.
林檎ジュースを一杯頂きたいです。
これは I want a glass of apple juice. より丁寧な言い方となります。
◆ can の基本は「~することができる」という意味で、この過去形である could は「~することができた」という意味になります。
I can teach French.
私はフランス語を教えることができます。
He could stand on his hands a long time ago.
彼はむかし逆立ちをができました。
stand on one's hand 逆立ち
◆ may は、「~してもよい、~かもしれない」という意味で、これにもmight という過去形がありますが、中学レベルではほとんど扱わないのでここでは省略します。
Now you may leave here.
もう行ってもよろしい。
この場合のように may は上から命令する感じの単語なので、普通は can を代わりに使うことが多いと思います。
He may cook dinner tonight.
かれは今夜夕食を作るかも知れません。
may には上記のように2つの意味があるので、前後関係から推測することになります。
◆ shall も will のように基本的には未来を表現する助動詞で、Shall I ~ ? または Shall we ~ ? の形でのみ出てきます。
shall の過去形は should なのですが、ここでは「~すべきだ」という意味で覚えておいて下さい。
You should read this book once.
この本を一度読んだほうが良いですよ。
※ ただ、どちらかと言うと「~した方が良いよ」というような、柔らかい感じで使われる単語です。
◆ must は「~しなければならない、~にちがいない」
You must finish the work by tomorrow.
あなたは明日までにその仕事を終えなければなりません。
英文に助動詞がある場合は、主語が何であろうと、動詞は原形になり(高校レベルで学習するものによってはこの限りではありません。)、主語によって助動詞の形が変わることもないので、これに s が付くなどということも当然にありません。
助動詞の疑問文
助動詞を使う文章の疑問文は、以下のように主語の前に助動詞を置けば出来上がりです。
Can we practice tennis here?
私たちはここでテニスの練習をすることができますか。
Yes, you can.
No, you can not (can't または cannot).
can の否定形には3つの書き方があるのです。
Could you call an ambulance?
救急車を呼んでもらえますか。
could you ? の疑問文は「~できましたか」という意味で使うことも可能ですが、丁寧なお願いをする時によく使われる言い方です。
May I draw a picture on this wall?
この壁に絵を描いてもいいですか。
Yes, you may.
はい、いいですよ。
No, you may not.
いいえ、だめです。
may not は「してはならない」というような厳しい響きがあります。
Must she leave for America today?
彼女は今日アメリカに出発しなければなりませんか。
Yes, she must.
はい、今日出発しなければなりません。
★must の疑問文に No で答える時には注意が必要です。
No, she doesn't have to.
いいえ、今日出発しなくてもいいです。
※大抵は上記のように答えることが多いのですが、これを No, she must not / musn't. とすると、「いいえ、今日出発してはいけません。」という意味になるので、その前後関係を考えて答える必要があります。
Shall I help you with the work?
その仕事を手伝いましょうか。
Yes, please.
はい、お願いします。
No, thank you.
いいえ、結構ですよ。
※ shall の場合は普通 shall を使って答えることはしません。
Shall we take some pictures here?
ここで写真を撮りましょうか。
Yes, let's.
そうしましょう。
No, let's not.
いや、やめておきましょう。
※ shall we ~では、let's を使って答えるのが基本ですが、会話では柔軟に変わります。
助動詞の否定文
助動詞を使う文章の否定文は、その助動詞の後に not を付けます。
あなたはそこへ1人で行くべきではない。
You should not / shouldn't go there alone.
can の否定の短縮形には can't や cannot があります。
can の過去形は could で、同じように not をその後ろにつけます。
We could not / couldn't answer the question.
私たちはその質問に答えることができませんでした。
may not の短縮形に mayn't というのがありますが、私自身は全くお目にかかったことがないですし、一般的にも、ほぼ使われることはないと思います。
You must not / mustn't believe that story.
(あなたは)その話を信じてはいけません。
mustn't の発音は「マスントュ」のようになるので注意して下さい。
You don't have to believe that story.
(あなたは)その話を信じなくてもいいです。
※主語が I , you 以外の単数の時は doesn't have to になります。
助動詞の関連語句
上の助動詞と同じ意味を持つ語句があります。(実際には少し違いがありますが、中学レベルでは同じ意味として考えておいても良いでしょう。)
◆ be able to = can
will や can も助動詞なので、will can とすることはできないので、そういう場合には be able to を使う必要があります。
ジョンは彼女にまた会うことができるでしょう。
○John will be able to meet her again.
×John will can to meet her again.
過去形の時はbe動詞の部分を過去形にします。
彼女はとてもじょうずに踊ることができました。
She was able to dance very well.
= She could dance very well.
◆ must = have to(これも実際には少し違いがあります。)
will must とすることもできないので、この場合には必ず have to を使います。
トムとボクはその会議に参加しなければならないでしょう。
○Tom and I will have to join the meeting.
×Tom and I will must join the meeting.
主語が I , you 以外の単数で will を使う必要のない時は has to になります。
彼女はすぐに決断しなければなりません。
She has to decide at once.
イメージで覚えよう!
助動詞は動詞の手助けをしてくれる言葉ですから、英文が過去形でも未来形でも動詞は原形のままにしておき、助手(助動詞)にしっかり働いてもらいましょう。
ご主人様(動詞)は何もせずにに、えらそうにふんぞり返っておけばいいのです。
「助動詞よ、しっかり働け!」
みたいな感じです。(^^)
助動詞の確認テスト
●次の( )に入る適切な語句をそれぞれ選びなさい。
問題 1. ぼくのお兄ちゃんはケーキを作ることができるんだよ。
My brother ( ) a cake.
can makes can make can makeis cans make
問題 2. 私はこの本を読まなければいけないのですか。
( ) read this book?
Have I to Do I must Do I have to Must I have to
問題 3. メグは自分の家を売ることができるでしょう。
Meg ( ) sell her house.
will be able to will can will is able to will be can
問題 4. この部屋に入ってはいけません。
You ( ) enter this room.
must musn't mustn't not must
問題 5. 彼らはその質問に答えることができましたか。
はい、できました。
Could they answer the question?
Yes, ( ).
they can could they they were they could