be動詞の使い方を覚えよう
be動詞(ビーどうし)とは is, am, are などの英単語のことで、基本的には主語の次に使われる動詞の一種のことです。
英文法の基本として最も初期に習うものなので、つい何でもかんでも使ってしまう傾向があるので注意が必要な英単語の1つでもあります。
したがって、英文全体の中で、これがどのような役目をし、どのように使われるものなのかをしっかり理解することで、英語全体への基礎的な理解につながると思います。
be動詞の変化と使い方
英文を作ったり言ったりする時の英語の語順は、①主語、②動詞、③他の語になります。この基本をしっかり覚え理解することで、初級者の英語力は相当に上がって行くはずです。
そして、この②の位置に来る動詞が英語には2種類あることも覚えておきましょう。
つまり、英語を一つの文章や言葉にするには、必ずこの②の動詞となる部分の語句が必要になります。
その一つであるbe動詞というものが、ここで学ぶ英語の理解には不可欠な文法ということになります。
もちろん会話では単語だけで話をしていくことも可能ですが、それだけでは英語の全体の力は上がっていかないでしょう。
それでは、まずは、 be動詞の仲間(変化したもの・変化形)を覚えましょう。
それには以下のものがあります。
be(ビー) is(イ ズ)
am(アム) are(アー)
was(ワズ) were(ワー)
been(ビーン) being(ビーイング)
全部で8個ありますが、普通、中学で習うのはその内の7個で、下図のように使い分けます。
最初の基本として特に大事なのは am, is, are の使い分けです。
be と been は、別の文法の項目で扱っていますので、ここでは説明をしません。
また being は高校英語の範囲なので、このサイトでは扱いません。
さて、主語が一人や一つの単数を表している場合は、基本的に is を使いますが、I, you は例外と覚えましょう。
簡単暗記ポイント
文章が現在で、主語が I 、you 以外の単数の時、be動詞は is を使う。
それでは、まず日本語と英語の語順を例文を使って考えてみましょう。
〇の中の数字は日本語を英語にする時の語順を表しています。
①古川さんは③英語の教師②です。
つまり、これを英語にすると次のようになります。
①Mr. Furukawa ②is ③an English teacher.
Mr は男性を表す時に使う単語ですから、古川さんが女性であれば Miss やMrs または Ms にします。
また「古川さん」を「私」に変えると下のようになります。
①私は③英語の教師②です。
①I ②am ③an English teacher.
「私」を「私たち」に変えると、主語は2人以上になりますから次のように変わります。
We are English teachers.
以上の事からも、be動詞は①主語と③他の語が同じ「=」であるということを表す場合に使う言葉だと覚えておいても良いでしょう。
① I = ③ an English teacher
上の例文をそれぞれ主語を変えたりして過去形にすると、次のようになります。
I was an English teacher.
Mr. Yoshida was an English teacher.
We were English teachers.
is, am, are を「です」や「ます」という意味だと教えている学校の先生がいたり、そういう説明をしているサイトもあるようですが、そういう覚え方は、後で間違いをおこす原因になるではないかと考えています。
※上の例では、②の「です」が、be動詞に該当するような形になっています。これはあくまでも、英語の順番を覚えるためのことだと考えておいて下さい。
ですから、be動詞は多くの場合「イコール動詞」と覚えても良いかもしれません。
イコールとは、上記でも書きましたが、算数や数学の"="のことですよ。
例えば次のような場合で考えてみましょう。
彼はトムだ。
「だ」は、ここでは「です」「ます」と同じ「=」を表しています。
つまり
彼=トム
となるので、この英文は次のようになります。
He is Tom.
これを次の文と比べてみましょう。
①私は③ヒデキ②が好きです。
この場合、もちろん〝私はヒデキではない”わけです。
つまり、「私≠ヒデキ」ですから、be動詞は使わないと考えます。(あくまでもこれは基本であって、be動詞を使って表現する方法もあります。)
したがって、この場合は次のようになります。
I like Hideki.
この場合の動詞の部分に使う言葉は like(または loveでもいいです)で、これはbe動詞ではない、もう一つの重要な動詞である一般動詞と呼ばれるものです。
ここで、is, am, are を「~です」と覚えていた人は、次のようにしてしまうおそれがあるのです。
× I am like Hideki.
be動詞と一般動詞を同時に使う場合もあるのですが、それは進行形や受動態などの場合であって、その時には、一般動詞を原形のまま使うことはできないのです。
このことをまったく理解していない学習者の方がたくさんいますので、しっかりそれぞれのページで確認してみて下さいネ。
be動詞の否定文
さて、be動詞を使う文章の否定文(~ではない)は、be動詞の次に not を置けば出来上がりです。
ボクは忙しくはない。
I am not busy.
この日本語ではbe動詞にあたる言葉がないように思えますが、上記でも説明した通り、一つの文章を作る場合に、英語では必ず動詞となる言葉が必要なのです。
★動詞にあたる言葉がないと思った時にこそ、be動詞を思い出しましょう。
上のそれぞれの例文でも、not を付ければ完成です。
Mr. Furukawa is not an English teacher.
They were not English teachers.
He is not Tom.
また、be動詞と not をくっつけた短縮形(たんしゅくけい)というのもあります。
is not = isn't
are not = aren't
was not = wasn't
were not = weren't
しかし、am not の短縮形のような amn't なんていうのはありませんよ。
時々このように書く人がいるので気を付けてくださいね。
be動詞の疑問文
be動詞を使う文章の疑問文は、それを主語のすぐ前に置いて、文の最後に?をつければ完成です。
あなたはミュージシャンなんですね。
You are a musician.
↓
あなたはミュージシャンですか。
Are you a musician?
この疑問文の答え方は次のようになります。
はい、そうです。
Yes, I am.
いいえ、ちがいます。
No, I am not. または No, I'm not.
このように you で聞かれたら I で答えることは理解できますか。
これでもさっぱり英語が分からないという方は、このページだけでも何度も最初から読み返したり、ノートに書き写したりして練習してみて下さい。そうすることできっと分かるようになるはずです。
何でもかんでもbe動詞を使ってしまう方は、ここでの説明が十分理解できていないはずです。
ところで、上記のようにbe動詞はイコールの関係を表すことが多々あるのですが、下記のように絶対にそうとは言えない場合も多々あります。
She is in the garden.
「彼女は庭にいます。」
この例では is は「います(いる)」という存在を表しているので、厳密には she = in the garden と言うわけにはいきません。
I am hungry.
「私はお腹がすいています。」
この例においても I = hungry として考えられなくはありませんが、厳密に言うと「私はお腹がすいている状態です。」ということで、状況・状態
を表現しています。
つまり「be動詞はイコールの関係だけでなく、存在・状況・状態を表す言葉でもある」と言えます。
少し難しくなりましたが、語学研究者のような立場でなければ、こういった事をあまり深く考える必要はありません。
それでは、下の練習問題も含めて、難しく思えても諦めずに繰り返し練習してみて下さい。
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全く英語ができないとお悩みなら、動詞の基礎からやり直してみて下さい。それができるのがこの英語教材です。中学英語は英語の基礎作りに欠かせない大きな部分でもあります。難しいと感じる箇所は、メールで直接質問することができるので、途中でつまずくことも少なくなるでしょう。
be動詞の確認テスト
●次の( )に入る適切なbe動詞を書きなさい。 短縮形になることもありますよ。
問題1.私はとても幸せでした。
I ( ) very happy.
問題2.ナンシーは今18歳ですか。
( ) Nancy 18 years old now?
問題3.彼らは昨日いそがしかったのです。
They ( ) busy yesterday
問題4.私たちは日本人ではありません。
We ( ) Japanese.
問題5.ケンタとボクは中学生です。
Kenta and I ( ) junior high school students.
問題6.あなたは歌手なのですか。
( ) you a singer?
問題7.ヒロシは今自分の部屋にはいません。
Hiroshi ( ) in his room now.
問題8.その箱の中には何がありましたか。
What ( ) in the box?
問題 9.これらの本はとても古い。
These books ( ) very old.
問題10.私は野球選手ではないよ。
I ( ) a baseball player.
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