不定詞とは
不定詞とは、動詞の意味を持ちながら、名詞や形容詞、副詞の働きをする言葉のことです・・・と言われても、今いちピンときませんよね。
もう少し分かりやすく説明すると、英文中の動詞は、主語や時制(未来、現在、過去など)などによって変化するのが普通ですが、不定詞というものはそれらに関係なく、ある一定の意味を表現する際に、そこが動詞の原形になるということなのです。
つまり、動詞の原形のままで、下記に説明するような意味になるもののことを言っているのです。
日本語の文法には不定詞というものがないので、少し難しいかも知れませんが、ガンバッテ勉強してみましょう!
不定詞の形と使い方
不定詞の形は、中学では to+動詞の原形として習いますが、意味の取り方がとても大事になります。(高校レベルでは to不定詞と呼ぶことがあります。)
この意味の取り方が次の3通りあるので、一つずつ覚えていきましょう。
名詞的用法(~すること)
I like to listen to music.
私は音楽をきくことが好きです。
「・・・音楽をきくのが・・・」と訳しても良いでしょう。
His mother wants to go abroad.
彼の母は外国に行きたがっています。
もちろん「・・・外国に行くことを望んでいます」のように言うこともできます。
しかし、いつも「~すること」とすると、日本語らしくなくなるので、スムーズに日本語から英語にできるようにするためにも、しっかり考えておきましょう。
副詞的用法(~するために)
They often go to the store to buy some food.
彼らは食料を買うためによくその店に行きいます。
「・・・買うために・・・」は「・・・買いに・・・」となっていることもあるので、いつも「~するために」とはならないことに気をつけましょう。
I am glad to see her.
私は彼女に会えてうれしいです。
この例文の不定詞の部分は、原因・理由などを表現するものなので、「~して」というような日本語訳にする必要があります。
これを「彼女に会うためにうれしい」としては日本語になりませんね。
形容詞的用法(~するための)
Do you want anything to eat?
何か食べるものが欲しいですか。
これも「・・・食べるためのもの・・・」では、日本語らしくないので、「食べるのが、食べ物が」としても良いでしょう。
彼にはやるべき仕事がたくさんある。
He has a lot of work to do.
「・・・やらなければいけない仕事が・・・」としても良いでしょう。
日本語にもいろいろな表現の仕方があるので、そのつど、うまく訳を考えてみましょう。
用法の名前よりも、それらの意味の取り方だけはしっかりと考えておきましょう。
疑問詞を使った不定詞
疑問詞と不定詞をいっしょに使うものもあり、意味はそれぞれ次のようになります。
how to +動詞の原形 (どのように すべきか)
I don't know how to sing the song.
私はその歌の歌いかたがわかりません。
(私はその歌をどのように歌ったら良いのか分かりません。)
what to +動詞の原形 (何を すべきか)
Tell me what to bring.
何を持ってきたらよいのか教えてください。
when to +動詞の原形 (いつ すべきか)
They didn't know when to go there.
彼らはそこへいつ行くべきか分かりませんでした。
where to +動詞の原形 (どこで[へ] すべきか)
We discussed where to practice.
私たちはどこで練習するべきか話し合った。
which to +動詞の原形 (どれを すべきか)
Nancy thought which to choose.
ナンシーはどれを選ぶべきか考えました。
その他の不定詞
動詞+目的語+to~ の形であらわされる不定詞を覚えましょう。
この動詞の部分に使われるのは次のような3つの動詞を使ったものがよく出てきますよ。
また目的語にあたる部分には[人」になることが多いです。
ask ~ to・・・ ~に・・・するように頼む
My father asked me to wash the car.
お父さんは僕に車を洗うように頼みました。
tell ~ to・・・ ~に・・・するように言う
My mother tells us to study every day.
お母さんは毎日私たちに勉強するように言います。
want ~ to・・・ ~に・・・してもらいたい
I want you to become a doctor.
私はあなたに医者になってもらいたい。
ここでは、それぞれの英文の目的語は me, us, you ということです。
もちろん目的語は「人」でなくとも、犬とか猫のような人の言う事を聞いてくれる動物になることもありますよ。
You must tell your dog to be quiet.
「あなたの犬に静かにするように言いなさい。」
★ところで、原形不定詞というものもあって、上記のように[to+動詞の原形]の to が付かない場合もあります。
Would you help me (to) carry this big box, please?
この大きな箱を運ぶのを手伝ってくれませんか。
help の場合には[help 人 (to)+動詞の原形]となって to の部分を省略することがよくあります。
したがって to を使っても間違いではありません。
疑問詞の確認テスト
●次の( )に入る適切な語句を選びなさい。
問題 1. ニックは買い物に行くのは好きではありません。
Nick doesn't ( ) shopping.
go to like, like to go, go like to, like go to
問題 2. 何か私に話すことはありますか。
Do you have ( ) me?
anything tell to, anything to tell, tell to anything,
tell anything to
問題 3. 彼はその仕事を終えるために家に帰らなければなりません。
He has to ( ) the work.
go home to finish, go to finish home, finish to go home,
finish home to go
問題 4. 私はそれを知ってとても幸せです。
I am very happy ( ).
know to that, that to know, to that know, to know that
問題 5. 英語を教えることはむずかしい。
( ) is difficult.
English to teach, Teach to English, To teach English,
To English teach