quiet と silent の違いは
解説と練習問題
quiet や silent は、静かな状態や状況を表現する単語ですが、quiet は静かではあっても、ある程度の音やノイズがある場合を言います。
また、quiet には音自体ではなく、周りの雰囲気などから「平穏な」などの意味でも使われます。
一方 silent は、周りからは全く音が聞こえないとか、誰の話し声も聞こえない、人が何もしゃべらないといった場合に使われます。
また、何かを聞かれた人が黙っている場合などにも silent が使われます。
音声などが全くでない映画を silent movie(サイレント・ムービー)と言いますよね。
ところで silent は名詞で silence となり、この一語で「お静かに」と quiet よりも丁寧な命令をすることができます。
quiet はこのままで形容詞や名詞として使えますが、これを名詞として使うことは少ないように思います。
●それでは、上記の解説を参考に quiet または silent を使って次の日本文を英文にしてみて下さい。
① 10年くらい前、その通りはとても静かでしたよ。
② 一瞬その会議室は静かになった。
※ 一瞬 for a moment
③ どのくらいの間(私たちは)静かにしていなければならないのですか。
解答と解説
それぞれ次のように書くことができます。
① The street was very quiet around ten years ago.
「通り」は普通、人や車などが通るので、その数が少なくても全く音が聞こえないことはないはずですね。
したがって、この場合は quiet が適していると言えるでしょう。
「くらい」は around の代わりに about にしてもOKです。
② For a moment, the meeting room became silent.
会議は人がいろいろな事を話し合う場ですから、静かな場とはふつうあまり言えませんよね。
しかし、誰かの驚くような発言があったりすると一瞬静寂が訪れることもあります。それでも実際にはある程度の音があるはずですが、こういった場合には、「静寂に包まれる」という言い方も日本語にはあります。
そこで英語にも become silent や go silent といった決まった言い方があります。
③ How long do we have to keep silent/quiet?
この場合は silent と quiet の両方が使えます。
silent の場合は上記の解説で言えば、完全に音を立てたり言葉を発したりしない状態にすることですが、完全に音を出さないことは不可能と言えるでしょう。
この例文においては quiet の場合でも、silent と同じことが言えるでしょう。
両者ともに多少の音や話声があったりするかも知れませんが、とにかくできるだけ静かにするということですね。
また keep の代わりに remain など他の単語も使えます。